
リリカは効果も副作用もかなり強い薬だと思います。
私は以前、腰椎椎間板ヘルニアを患い、半年間ほどリリカを服用しました。
はじめはリンゲリーズ錠(痛みや炎症を抑える薬)とエペル錠(筋肉の痛みやこわばりを和らげる薬)を飲んでいましたが、少しよくなっては発作のような痛み(2〜3週間まったく歩けない)がぶり返す、それを何度か繰り返していたことから、
手術を前提に病院を変えたところ、リリカが処方されるようになりました。
結果、リリカを飲み始めてからはヘルニアの痛みがだんだんとおさまっていき、
手術は回避できました。
まあ、手術の予定がいっぱいですぐに受けられなかったのもあるのですが・・・
前置きが長くなってしまいましたが、
リリカを服用している時には大なり小なり副作用もありました。
ですので、今現在リリカを服用されている方や、これから服用される方の参考にして頂ければと思い、
服用経験者として私が実感したリリカの効果と副作用について書いてみることにしました。
※あくまでも私個人の感想や見解であることをご了承ください。
リリカとは?
リリカの効果と特徴
ズキズキする痛みの神経障害性疼痛をはじめとする神経痛をやわらげる薬です。
一般的な鎮痛剤が効きにくい、神経障害が原因の痛みに幅広く効果を発揮します。
引用:『薬の教科書 決定版』 TJMOOK宝島社 2016年9月2日第4刷発行
一般的な鎮痛剤が効きにくい神経痛をやわらげるというのが特徴ですね。
私が処方された時も、
○神経の伝達を抑え、帯状疱疹後の神経痛を治療するお薬です。
と薬局から渡された紙に書いてありました。
リリカが発売された当初(2010年頃)は、帯状疱疹の薬として認められていたようです。
現在では椎間板ヘルニアや糖尿性神経障害、三叉神経痛など末梢性神経障害にも広く使用されています。
炎症とか外傷ならロキソニンなどがの鎮痛剤、解熱剤が効果的なようですが、
私の場合、MRIを見た先生曰く、「飛び出した椎間板が神経に刺さっているような感じ」でしたので、
神経に直接働きかけるリリカが効果的だったみたいです。
また、リリカは末梢性神経に働きかけるため、効果が現れるまで時間がかかるようです。
ですので、効かないと感じても、自分の判断で服用を中断せず先生に相談したほうがいいですね。
リリカの副作用は?
当時、薬局から渡された紙には、
「注意・副作用」として以下のように書いてありました。
●眠気、反射神経がにぶったり、注意力・集中力等が低下することがあるので、車の運転や危険な作業は避けてください。
●服用を中止する場合は1週間以上かけて徐々に減量します。服用を中止する際は必ず医師にご相談ください。
ネットを見ると太るとか足がむくむなどの副作用もあるようですが、当時の先生からは特にそういう説明はなかったと思います。
どうしても個人差があると思いますので、体重増加やむくみは微々たる差なのかも知れませんね。
ただ、1度に服用できる量に上限があるようです。
リリカカプセル75mgを朝昼晩1カプセルずつ、つまり1日3回の処方せんを出されたのですが、薬剤師さんが驚いて朝晩1日2回まででは?と先生に電話で確認していたのを覚えています。
結局、そのまま1日3回服用することになりました。
と、ここまで書いて、どうして薬剤師さんと先生の間で上記のようなやりとりがあったのか気になってきたのでネットで調べてみると、
こんなものがありました。
用法・用量
神経障害性疼痛
通常、成人には初期用量としてプレガバリン1 日150 mg を1 日2 回に分けて経口投与し、その後1 週間以上かけて1 日用量として300 mg まで漸増する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1 日最高用量は600 mg を超えないこととし、いずれも1 日2 回に分けて経口投与する。引用:ファイザー株式会社
プレガバリンとはリリカのことです。リリカというのは製品名なんですね。
やっぱり始めの用量は1日2回、150mgのようですね。
1カプセル75mgですので、
75mg × 2回=150mgが初期の1日の上限のはずだったんですね。
私は初期の段階から1日に75mg × 3回で225mg服用していましたが、
リリカを処方されるまでの約半年間、普通の鎮痛剤や解熱剤を飲んでいましたし、ブロック注射を6回ほど打ったも特に問題がなかったこともあって、始めから1日3回でも問題ないと先生が判断なさったのかも知れません。
当時はとにかく痛みでまともに歩けないことがつらく、薬が変わったことや、その用法とか用量には意識が向きませんでした。
半年間、リリカを服用して感じた効果・副作用
まず、腰のヘルニアになってからリリカを服用するようになるまでの約半年間は、
病院で処方された鎮痛剤やブロック注射をやりながら、手術は考えず保存療法の方向で治療していました。
腰のヘルニアと言っても、腰が痛いわけではなく、私の場合は左の臀部から太もも、ふくらはぎ、足首まで、神経に直接鉄筋でもぶっ刺されているような痛みがありました。しびれるとか、ズキズキとかジンジンとかそんなレベルではなかったです。
私が感じたリリカの効果
リリカを飲み始めてからどのくらいの期間で効果を感じたのか、正直覚えていません。
ただ、病院が変わり
リリカを服用するようになってからは、
歩けなくなるほどの痛みが再発することは1度もありませんでした。
(リリカ服用中は、ブロック注射も静脈注射も牽引などのリハビリもやっていません。)
服用している時も、いつ何かの拍子で歩けなくなってしまうか不安なのは変わらないのですが、後からふと「あれ?そういえばここ3ヶ月再発してないや」と気づく感じでした。
ですので、やはりゆっくりじわじわと効いていたのだと思います。
ちなみにですが、リリカを服用する前の半年間は、激痛が襲って歩けなくなると1〜2週間会社を休ませてもらい、松葉杖で何とか歩ける状態まで神経の炎症が引くのを待って我慢しながら出勤する。そして、そんな状態なので結局1〜2ヶ月のうちに痛みが再発する、ということを何度も繰り返していました。
また、リリカの副作用には「注意力・集中力等が低下することがある」ようですが、
私の場合は逆に、
不安やストレスが軽減して仕事に対する集中力がアップしたように思います。
リリカには「神経の伝達を抑える」作用があるので、私の場合は痛みだけでなく、不安やストレスも抑制されたのではと考えています。
私が感じたリリカの副作用
日常生活に支障をきたすレベルではありませんでしたが、
① 体重が増加した
② 強い眠気
この2つについてはハッキリと自覚がありました。
体重増加について
70キロだった体重が75キロまで増えました。
ヘルニアになるまでは15年近く体重70キロ前後を維持していました。以前は72キロまで増えれば体が重くてしょうがなかったのが気がつけば75キロに。自分にとってありえない数字でした。
満腹感も脳に伝わりにくくなっていたのでしょうか。特に食欲があったわけではないのですが。
リリカの服用をやめても73キロ前後で落ち着いてしまったので、その後ダイエットをして一時は68キロまで落としましたが、現在はまた73キロまで戻ってしまいました。これは単純に中年太りのせいだと思います。
強い眠気について
朝昼夕と服用していましたが、朝と昼は眠気に襲われることはありませんでした。
とにかく会社に行って無事仕事を終えてくることに気を張っていたからかも知れません。
その反動か、夜はいつ寝入ったのか分からないほどあっという間に寝落ちしてました。
夕食後、リリカを飲んで風呂に入り、真冬とはいえあがったばかりなのでパンツにTシャツ姿で布団の上に座ったまでは覚えているのですが、気がつくとそのまま布団も掛けずに3〜4時間眠っていた、なんてことがしょっちゅうでした。
でも脂肪も増えたからか寒さも感じず風邪もひかなかったから不思議です。
まとめ
リリカの効果としては、気がつけば痛みがやわらいで激しい痛みの再発もなかったな、というくらい徐々に効いてきた感じです。
病院が変わってリリカが処方されてからは、ブロック注射もリハビリも並行していませんでしたので、リリカの服用だけでヘルニアが自然治癒していき、手術を回避できました。
手術についてですが、医師から手術を勧められたことはありません。少しよくなると無理をして何度も再発させてしまうので、自分から手術も検討したいと初めの病院の先生に相談したところ、次の病院を紹介されました。
副作用として私がはっきりと感じたのは、体重増加と夕食後の眠気です。
と言っても、それが当時の日常生活に悪影響だと感じたことはありませんでした。
むしろ、増えた脂肪のおかげで真冬でも例年より寒さを感じずに済みましたし、夜はネガティブなことを考えずにすぐに眠れたので、私にとっては副作用より効果に近かったですね。
腰椎椎間板ヘルニアになったのが30代半ばの春。あまりの痛みに人生で初めて救急車のお世話になりました。
初めの半年間は、鎮痛剤と解熱剤、ブロック注射。そして鍼灸、牽引などのリハビリも並行してやりましたが、快方に向かいませんでした。
リリカを飲み始めてからは、痛みも徐々に気にならなくなり再発もなく、
MRIの結果も先生曰く「尖っていたヘルニアがだいぶ丸まった」とのことでしたので、約半年間で服用をやめました。
少しでもリリカを服用される方の参考になれば幸いです。